キネマ月報
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落ち着いた昭和な雰囲気のある邦画ながら、「死後の世界、天国に行く前に人生を振り返る」という設定は洋画的だ。(ハリウッドリメイクも頷ける)
ARATAのデビュー作らしい(若い!)が、彼の綺麗で陰のある雰囲気が静謐な映像と良く合っていて素敵だった。ドキュメンタリー的な演出も自然で、登場人物の語り口がリアリティを持っている。味わい深い良作だった。
(※小ネタ)
無名時代の伊勢谷友介が伊勢谷友介役で出ているのだが、一昔前の窪塚的なポジションの「ワカモノ」っぷりがさりげなく好演だった(素かな?)。全体的にキャスティングが◎で、今は亡き谷啓さんの姿も。
- 出版社/メーカー: パイオニアLDC
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名作ながら初見だったが、『時計仕掛けのオレンジ』を始めて見たときのようなエキサイティングな感覚を味わうことができた。昔の映画とはとても思えない演出、台詞回しも間の取り方も抜群に面白い。松田優作演ずるヘンな家庭教師のキャラが強烈だが、上っ面な家庭を崩壊させて去っていく彼は天使なのか悪魔なのか。常に植物図鑑を聖書のように携える姿は宣教師を思わせる。横一列に並び正面きって向かい合うことをしない家族間のニヒリスティックな描写、兄弟それぞれの屈折振りがユニークだった。
(※小ネタ)
純ちゃん!!と、戸川純ちゃんが出ておるー!(驚愕)純ちゃん可愛いー!!(ファンである)
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ニート必見映画(ウソ)。
いじめ(のとばっちり)が原因で学校に行きたくない娘と、会社に嫌気がさしたお父さん(義理)が協定を結び、会社を立ち上げてしまうというすごいストーリーである。『今日も元気に登校拒否だ!』こんなに明るく学校サボれたら素敵だ。スギナちゃん(娘)かわいい。
しかし佐野史郎はインテリ変人の役が上手で、非現実的なお父さんなのに説得力がある。この映画もやはり脚本が素晴らしく、台詞回しがよかった。全体にコミカルで爽快。
原作はかの大島弓子先生の漫画であり、彼女の大ファンの癖に原作を読んでいないのは忸怩たるものがある!ので、近いうちに読もうと思う。
(※ネタバレ)
「学校に行かない」「(一般企業に)就職しない」ということは、万人には認められないかもしれないけど、こういう人生の選択肢も存在するのである(無論、周囲がそれを許せばだが…)。
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正直な感想を言うと、神木くんは美少年に育ったなぁ、というところしか見所がなかった。うーん。映像は、夢幻的なフェリーニ調だったりとか、キッチュでパンクな中島哲也風だったりとか、思いがけずこの間見た『ジョー、満月の島へ行く』的な書き割りチックな背景だったりとか、いろいろ工夫してあるんだけど、的が絞れていなくて散漫、そのエピソードいる?って感じだったり、その割りに画面がブツブツ切れたりして入り込めない。あと、演出がちょっと下品。こういう映画なら、大人たちの安っぽいイザコザは置いといて、純粋に子供たちのスタンド・バイ・ミー的ロードムービーにしたほうが見られた筈だ。
脚本も監督が兼ねているらしいが、これがこの監督のスタイルなら多分他の作品も性に合わないだろう。