ラズベリーに染まる 土砂降りの雨に濡れながら
最悪だった。
体育が休講なのを知らずに大学に行ってしまった。
溜息。ぶるぶると頭を振る。
仕方なしに新宿まで戻って、紀伊國屋に行って本を買って
ファーストキッチンに持ち込んで時間を潰す。
三島由紀夫の『鍵のかかる部屋』、読み止しなのに持ってきていないのを後悔しつつ。
(ミシマといえば、新潮文庫の『金閣寺』の装丁が金ぴかでえらくかっこよかったので今度、買う!)
- 作者: 平山夢明
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2009/01/08
- メディア: 文庫
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短編集なので、書評を読んで面白そうだった『すまじき熱帯』から。
うーん、唐突で馬鹿馬鹿しくも不条理でシュール…だった(笑)
絶望的にバイオレンスな状況なのに、主人公の若い男がわりあい淡々と状況を受け入れていくのが、
ある意味凄い。普通は発狂。
頭のおかしい親父の無茶な金儲けの話に乗せられておかしな熱帯の国に乗り込んでいく話なのですが、
現地人の言語感覚が面白かった。
いわゆる、外国語なのに変な日本語に聞こえてしまう空耳なんだけど、
「雨が降るから中に入れ」という意味の言葉が「米喰うなら喰えお前馬鹿」に聞こえてしまう。
そんなアホなwww他にもっとくだらないこと言ってて笑えます。
ラストはもう…\(^o^)/ という感じ。
平山作品はそうとうエグいと聞いていましたが、大丈夫でした。
すくなくとも、なにか口に入れながら読めるくらいには大丈夫だった、自分には。
カニバリズム系は平気。スカトロも、まぁまぁ。暴力描写の方が、駄目。いたたたた。
表題作はこれから。楽しみ。タイトルが相当かっこいいですよね。メルカトル図法。
中原氏は…いつ読むかなあ^^;薄いけれど。
1時間ほど経って表へ出たら、街はもう起きていた。